アフリカ、マラウイで現地通貨である「マラウイクワチャ」に両替するにはどうしたら良いのでしょうか?
大きく分けて二通りの両替方法があります。合法の「両替所」での両替と違法の「闇両替」です。
この二通りの換金方法について書いてみたいと思います。
私のマラウイ生活で得た個人的な経験ベースでお伝えします。
アフリカ、マラウイでクワチャに両替する方法は二通りある
マラウイでマラウイクワチャを手に入れるには、現地で働いていない限りは手持ちの通貨を両替をしなければなりません。
タンザニアシリング、モザンビークメティカル、ザンビアクワチャ、アメリカドル、イギリスポンド、、南アフリカランド、中国人民元などなど、色々な通貨が両替ができますが、日本円はマラウイでの需要が低いので両替しにくいです。
マラウイに来る際は無難にアメリカドルを持参してくることをお勧めします。
低額の紙幣だと両替できない可能性がありますので、できればドルの高額紙幣(100ドル札)での持ち込むのが良いと思います。
大きく分けて換金方法は二種類あります。
銀行や両替商などの両替所での合法的な両替と、民間で行われている違法の闇両替です。
この二つの両替について紹介したいと思います。
闇両替は違法行為ですので、もちろん利用をお勧めはしません。
現地で行われている習慣の一つとして紹介したいと思います。
アフリカ、マラウイでクワチャに両替をする前にしておくこと
両替をしに行く前に、現在のレートがどれくらいなのかは自分で確認はしておきましょう。
一番簡単なのはGoogleで「マラウイクワチャ アメリカドル」で検索すると両替計算してくれる機能が使えるので、私はこれを目安にしています。
ただ、ここで手に入る数字がリアルタイムにマラウイ国内の銀行や両替所のレートには反映されません(とはいえ当日内か翌日にレートが変更されはします)。
特に闇換金では、大きなレート変更があっても数日の遅延があったりする場合もあります。
マラウイの場合も、基本的に年数%でインフレをしてはいますが、政情不安が起こると敏感にマラウイ安になることがあります。2019年の国内のデモが多発した際には、1~2カ月間で10%近くの急激なマラウイ安がありました。
このような国内情勢もある程度知っておくと、レートの変化を理解するのに役に立ちます。
では、実際に両替所で両替をするにはどうしたらよいでしょうか?
アフリカ、マラウイの両替所でクワチャを両替する方法
両替所は都市部には結構あります。
主にショッピングモール内や商業施設の集まる場所にある印象です。
銀行でも両替ができますので、ある程度大きな銀行支店であればできると思います。
両替が可能な銀行や両替所の前には、両替レートの書かれた板や掲示版があるのでそこでレートを確認しておきましょう。
ちなみに、掲示される両替レートは両替時のレートがのみが表示されていることがほとんどですので、実際に両替する際には手数料がかかることを覚えておきましょう。
他国でも同じですが、基本的に銀行よりも両替所の方がレートは良いです。
外国人だとパスポートの提示を求められることがありますので、パスポートの原本かコピーを持参しておきます。
あとは窓口の支持に従ってフォームを記入して両替するだけです。
このあたりは他の国で行う両替と同じです。
やはりネックは銀行も両替所も手数料がそれなりにかかるというところだと思います。
ちなみに、アメリカドルが両替で使えると言っても、銀行の支店であってもドルが不足している場合もあります。
なので、もしマラウイクワチャを大量にアメリカドルに両替したい場合は注意が必要です。
では、現地の外国人が一般的に利用している「闇両替」はどのように行うのでしょうか?
アフリカ、マラウイの闇両替でクワチャを両替する方法
闇両替とは、公式な金融機関を介さない非公式な民間の両替になります。
法定免許の持たない闇両替はマラウイでは違法行為になります。
ですので、闇両替をすることはお勧めはしませんが、現地の外国人や海外や隣国との貿易を行う中小ビジネスマンの多くが利用している両替方法となっています。
なぜ多くの人が利用しているかというと、両替所や銀行で両替するより両替レートがお得な上に手数料がかかりません(手数料込みの良レートとなっている)。
闇両替がどれくらいお得かという参考はこんな感じです。
レートが実際の取引に反映されるタイミングなどで異なってくるのであくまで一例です。
例:
両替所・銀行 : USD 1 = MWK 750(+手数料)
闇領解 : USD 1 = MWK 770
数百ドルや数千ドルを両替すると、闇両替のお得感はかなり大きいですよね。
私の知る限りとなりますが、首都のリロングウェと第二の都市ブランタイヤで闇両替ができる場所があることを確認しています。
詳しい場所は以下になります。
リロングウェのAREA 4にあるChipiku、GAME、SPARの集まるショッピングモール内の駐車場にたくさんいます。
外国人がこの駐車場のSPAR付近を歩いていると、両替商がパラパラ座っているので「両替しないか?」と声をかけられます。
ブランタイヤだと、Victoria AvenueとLivingstone Avenueの間にあるChilenbwe Road上の数十mほどの間にたくさんいます。
外国人向けのお土産屋さんがある通りになります。
ここも外国人が通ると「両替しないか?」と声をかけられますのですぐわかります。
ちなみにですが、リロングウェとブランタイヤには両替レートに違いがあります。
基本的にブランタイヤのレートがリロングウェよりもMWK5~10ほど悪くなります。
例:
リロングウェ: USD 1 = MWK 770
ブランタイヤ: USD 1 = MWK 765
ブランタイヤで両替するよりもリロングウェの方がお得になるということになります。
あと、基本的にUSD100紙片での両替レートになるので少額紙幣だとレートが落ちます。
なぜこのような都市間で違いが出るのか?なぜ闇両替がお得になるのか?ということも踏まえて、闇両替が儲けを出す仕組みを紹介したいと思います。
これがわかると闇両替でお得に両替できるコツがつかめます。
アフリカ、マラウイでクワチャの闇両替が儲かる仕組み
おおまかに説明すると以下の4つのプロセスによってドルが売買されています。
ザンビアクワチャを例に出していますが、これはタンザニアシリングになる場合もあると思います。
ザンビアが地理的にアクセスしやすいのでザンビアクワチャとして売られることが多いと聞いています。
- 路上の闇両替商USD1をMWK750で購入
- 両替商が元締め組織にMWK760で売却
- 元締め組織がMWK760をザンビアでザンビアクワチャZMW20で売却
- ザンビアクワチャZMW20をUSD1以上で売却
もしかすると②の元締め組織と③・④の組織が同じである可能性はあると思いますが、要するにマラウイ国内でドルを買って、国外(ザンビアなど)で売るという形です。
リロングウェとブランタイヤでレートに差が出るのが、この元締め組織がリロングウェにあるからです。
リロングウェからザンビアは地理的に近いので、たぶんドル札をブランタイヤから物理的に運ぶ必要が出てくるのでレートが抑えられているのだと思います。
ちょっとややこしく複雑な話となるのですが、ポイントは二つです。
一つは、ザンビアクワチャに対してマラウイクワチャが弱い傾向にあるということと、二つ目がザンビアでのドル需要が高いことです。
マラウイクワチャよりザンビアクワチャの方が強くなっていくということは、マラウイクワチャからアメリカドルにした時の換算金額よりも、ザンビアクワチャにした時の方がドル換算での総額が高くなる場合がある、ということになります。
インフレ率がマラウイの方が高いというのもあると思います。
ちょっと難しい話かもしれないので、ここはなんとなくで理解してもらって大丈夫です笑
一番の理由は二つ目です。
ザンビアではマラウイより圧倒的にドル需要があります。
ザンビアやタンザニアへの観光客数や外国人渡航者数はマラウイとは比較になりませんので、それだけドルの売買が多く行われているということになります。
闇両替業者はできるだけ多くのドルを安く手に入れようとしていますので、マラウイで手に入るドルは彼らのビジネスの良い原資になっているはずです。
この闇両替マーケットは結構大きいのではないかと思います。
リロングウェとブランタイヤを見ただけでも、50人近くの両替商がいるます。
この都市部以外にも、国境付近にもある程度の両替商がいるはずです。
また、私がよく知る両替商は日にはよるものの、一日に数百ドルを両替し、多い時は数千ドル両替すると言っていました。
そのような両替商が数十名いる元締めのところには、一日に数千ドルは簡単に集まっているはずです。
なかなか良い商売ですよね。
おおまかに闇両替のビジネスの流れが掴めたのではないかと思います。
これを背景に闇両替をする際にお得に両替をするコツを紹介したいと思います。
アフリカ、マラウイでお得にクワチャを闇両替をするコツ
基本的なアプローチはマーケットでの値切り方と同じです。
値切り方についてはこちらの記事を参考に読んでみてください。
マラウイでお得な闇両替の前に相場を知っておく
まずは相場を知る為に、Googleでの公定レートと近場の両替所に表示されているレートを確認しておきます。
私の経験上ですが、両替所のレートの+MK10~MK15で買ってくれるイメージです。
もしブランタイヤで両替する場合は、リロングウェでの闇両替のレートがわかるとそれも参考になりますね。
確認したら、両替商が集まるエリアをうろうろ歩き回っていくらで両替してもらえるのか確認します。
この最初の値段確認の時は、可能な限り一人ずつ個別に聞いてください。
こちらが両替しに来ているというのがバレると、結構しつこく迫ってきますので正直面倒くさいです笑
闇両替商に初めに言われるレートはほぼ間違いなく安いレートなので、初めの言い値では両替しないでください。
(MK770/USDがベストレートならMK750くらいで言ってくることが多いです)
マラウイでお得な闇両替の交渉方法
だいたい相場がわかってきたら、一番高い値段を言ってくれた両替商のところに戻って価格交渉します。
この時は他の両替商が近くにいる状態で交渉します。
数人の両替商とレート交渉をすると自然と競争が発生するので、自然と「ベストのレート」まで上がっていくはずです。
この交渉の際に、「その日に両替をしない」という選択も用意しておくのを忘れずに。
「じゃあ今日は両替するのやめる」というカードを切ると、レートがベストに近づくことはよくあります。
ここで言う「ベストのレート」というのは、その両替商が利益を出せるギリギリのレートになります。
先ほど闇両替が儲かる仕組みで説明したように、路上の闇両替商はドルを買って元締めに売ります。
なので、「元締めに売れるドルのレート」から「ドルを買った時の費用」を差し引いたものが彼らの利益となります。
マーケットの値切りとは異なり、両替商はここに明確なラインを引いています。
このラインを超えると、いくら両替しても自分の利益にはなりませんので(むしろマイナス)交渉をすぐに降りる人が多い印象です。
このうな形で競争もさせつつ、ラインを探っていくと高レートで両替ができると思います。
ただ、このやり方を毎回やるのは結構疲れます…笑
なので、マラウイに長期滞在する場合は特定の両替商を決めて交渉するのをお勧めします。
マラウイでお得な闇両替を楽にする方法
定期的に特定の闇両替商で両替する事を約束して、その両替商の利益がMK5/USDになるレート設定で両替してもらいます。
そうすると、一回の両替でUSD400を両替するとなるとMK2,000が両替商の利益になり、それが定期的に発生るのでどちらにとっても良い話になるはずです。
ただ、両替商が元締めにドルを売る価格をごまかす可能性があるので、そこは他の両替商とのコミュニケーションでたまに確認しておく必要があります。
では次に、レート交渉以外に両替時に気を付けておくことを紹介します。
アフリカ、マラウイでクワチャを闇両替する時に注意すること
マラウイで両替したら絶対「数える」
これは普通の両替所での両替でも同じことなのですが、両替してもらった後は、その場で金額を確認しましょう。
マラウイではたまにATMであっても枚数が間違って出てくることがあります。
私はATMからクワチャを引き出した時に多く出てきたことがあります笑
あと、高額の両替だとほぼ確実にMK2,000紙幣が多く渡されます。
慣れないうちはこのMK2,000がとても計算しづらいです。何ドルで何クワチャで何枚の2,000クワチャ紙幣になるのか混乱することがあるので、是非スマホの計算機などを使ってください。
マラウイで闇両替する時は「人目につかない」場所で
闇両替商は両替を行う時は車の中か、店の奥など、一応人目につかないところに案内してくれる人もいます。
マラウイ国内では違法行為になるので少しは気にしているようです。
大金を見える状態で数えるのは安全面でも問題がありますので、できれば人目のつかないところでやり取りをしましょう。
マラウイで両替した後は「油断しない」
両替後は大金を持ち歩くことになると思います。
どこで誰が狙っているかわかりませんので、大金を所持している間は油断せずに帰宅してください。
両替所や闇両替している時点から狙われている可能性はあります。
まとめ
マラウイでの両替方法は、銀行・両替所・闇両替の三つがメインになりますが、番外編の両替方法として「旅行者を見つける」という方法もあります。
もしマラウイから離れる旅行者が見つかれば、ドルや他国の通貨とマラウイクワチャを両替してくれるかもしれませんね。
ちなみにマラウイでは場所によってはクレジットカードを利用することもできます。
マラウイでのクレジットカード事情については別に記事で詳しく書こうと思っています。
現地外国人やビジネスパーソンに人気なのは闇両替です。
ちょっとしたリサーチで労力をそれほどかけずにお得に闇両替はできるようになりますが、マラウイでは違法となることを忘れてないでください。
マラウイに来た際には両替を有効に活用して、ショッピングや観光、マラウイ生活を楽しんでください。
コメント