アフリカ、マラウイの旧首都「ゾンバ(Zomba)」ってどんな街?

マラウイ
スポンサーリンク

アフリカ、マラウイの第4の都市「ゾンバ(Zomba)」をご存じでしょうか?
ゾンバはマラウイ国内でのちょっと変わった歴史を持つ都市で、魅力がいっぱいです。
マラウイの「ゾンバ(Zomba)」を紹介します。

私のマラウイ生活で得た個人的な経験ベースでお伝えします。

スポンサーリンク

アフリカ、マラウイの「ゾンバ(Zomba)」とはどんなところ?

ゾンバ(Zomba)は、アフリカ、マラウイの南東部にある、マラウイ国内第4の都市です。
人口ベースでリロングウェ、ブランタイヤ、ムズズ、に次ぐ都市で、以前首都だった都市として有名です。

行政区分ではゾンバ県(Zomba District)のゾンバ市となります。
ちょっと記憶が曖昧なのですが、リロングウェ、ブランタイヤ、ムズズのように「市議会」というのは存在していないはずなので、選挙で選ばれた市長や議会はいないはずです(間違ってたらすいません!)。
役人が市政を行うという感じのはず…です。

人口は2018年時点の国税調査では105,013人となっていますので、実際はもっと多いと思います。
ちなみにリロングウェ、ブランタイヤの人口はそれぞれ100万人ほどで、ムズズは22万人ほどですので、第4位とは言えそれほど大きくないのが人口でわかります。

ゾンバはちょっと特殊な歴史を持った街で、他の都市には無い魅力を持っています。

イギリス保護領だったニヤサランド(Nyasaland)時代以前から、1975年まで首都でした。
その後首都は現在のリロングウェに移されますが、国会機能は1994年まであったそうです。

ちょっと話がそれますが、首都に移されたことでリロングウェにその機能が移管されるわけですが、それによってリロングウェは一気に開発されることになります。
そのために、政府機能はもちろん、海外政府関連施設、NGO、金融、商業、工業など色々なセクターが首都開発に入ったために、ちょっと非効率な都市作りになりました。

リロングウェに一度行くとわかりますが、地理的にすごく間延びした作りになっていて、街としてちょっと違和感を覚えます。
たぶん大きな枠組みでの明確な「都市計画」のようなものが、しっかり行われていなかったのだと思います。

話をゾンバに戻しましょう。

旧首都ということで、ゾンバには現在でも多くの政府の建物が残っていたりします。
今年の初めに仮設で設置されたゾンバのコロナ病棟も、政府が所有している建物でした。
マラウイ国防軍の宿舎もあったりますね。

長い歴史のある街ですので、古い建物もたくさんあります。
以前は首都だったことから、海外からの使節や大使、団体が入っていましたので、特にヨーロッパ調の古い建物があったりしますね。

人口10万人ではありますが、都市部ということで人口流入は他の都市と同様に激しいです。
毎年数パーセントずつ人口増加しているそうで、繁華街の北部ではスラム化しているところもあるそうです。

ゾンバのこのあたりに低所得層が集まっている

ちなみに「スラム」と言っても、「非公式の場所で低所得世帯が集まる場所」という意味ですので、マラウイのスラムはそこまで危険ではありません
しかし、観光客や慣れていない外国人が入っても「絶対に安全」な場所ではありませんので、用事が無いのであれば近づかないようにしてください。

民族としては、やはり東部ということもあってヤオ族が20%ほどいて、一番多いのはロームウェ族で30%ほどになります。
ロームウェが多いのは南部では珍しくありませんが、ヤオ族が多いのは、ゾンバ県のすぐ北にあるマチンガ県やその更に北にあるマンゴチ県から来ているのではないかと思います。

私はゾンバを通り過ぎるばかりで、住んだことは無いので詳細はわからないのですが、一通りの便利なお店はあります
PEPや小さいShoprite、Peoples、Chipikuなどがありますので、生活には困らないと思います。

ただ、高額な海外製品や特別な食材はないかもしれませんので、その時はブランタイヤまで行くしかないですね。
ちなみに、ゾンバで学校建設を行っている企業の方(日本人)がよくブランタイヤに買い物に行っているという話を聞いたので、求める生活水準によってはゾンバ内だけでは満足できないのかもしれません…笑

お店関係でのゾンバのネックは、中華ショップが無いことです。
私がゾンバを通り過ぎたり、街中を歩いた感じだと中華ショップが見当たりませんでした。
日用雑貨を手に入れるにあたって中華ショップはかなり便利なので、そこはブランタイヤまで出るしかないかもしれません。

銀行も一通りあると思います。
M3道路沿いにあるので、ATMの利用は問題なくできます。

駐在員の方などが気になるドル口座からの引き下ろしですが、もしかするとゾンバではできないかもしれません。
ここ数年でドル口座からの引き出しができる支店が各銀行で増えてきていますが、ゾンバにその需要があるとは思えないので要確認ですね。

ゾンバの概要はこんなところで、次はゾンバへの行き方を紹介したいと思います。

アフリカ、マラウイの「ゾンバ(Zomba)」にはどう行く?

ゾンバはマンゴチからブランタイヤへ南北に伸びる「M3」という国道沿いにありますので、M3の北から入るか南から入るかの2択となります。
リロングウェから行く方法をいくつか紹介します。

ゾンバへ車で行く場合

途中で休憩を入れても、4時間~5時間くらいで行けます。

M1を南下していき、「チンゲニ」で東方向へM8に入っていきます。
そのまま道なりにバラカを通過してリウォンデまで行き、M3を南下するとゾンバに着きます。
※M8をまっすぐ東に走っていくと、M3にそのまま入って道が南下していく感じになります。

ンチェウにお店がたくさんあるので、この辺りで休憩することが多いです。
大型バスやタクシーなんかでもンチェウでトイレ休憩が入ったりしますね。

ゾンバへタクシー(ハイヤー)で行く場合

※ここでいう「タクシー」はミニバスのように路線運行しているようなシェアのようなタクシーではなく、個別に行き先を依頼する場合のタクシーです。

タクシーでも同じく、途中で休憩を入れても、4時間~5時間くらいで行けます。
金額はだいたいですが、MK40,000~MK50,000(約5460円~6830円<2021年5月レート>)くらいかかるんじゃないかと思います。
日帰りができなくはないので、朝一で出ていればドライバーから宿泊費を求められることはないと思います。

ただ、長距離でタクシーやハイヤーを利用する際の注意点ですが、途中で他の客を乗せて欲しくない時は、そのように約束しておいてください。
目的地までの料金を払って乗ったとしても、それは貸し切りを意味しているのではなく、道中に平気で他のお客さんを乗せようとします。

払った値段でその車を借し切りとるすのか、他のお客さんを乗せてもいいから安くしてもらって乗るのか、乗る前に明確にしておくのをお勧めします。
揉めますよ笑

ゾンバへリウォンデ経由でミニバス(コースターバス)で行く場合

ミニバスで行くのが一番ハードな行き方だと思います。
私はやったことはありませんが、知る限りの情報をお伝えします。

リロングウェからゾンバへ直行するミニバス(コースターバス)があります。
基本的にデッザ-ンチェウ-バラカ-リウォンデ-ゾンバという流れで通過していきます。

リロングウェからのバスの乗り場はエリア2のオールドマーケット内にあるバスステーションです。
すごい数のバスが止まっていますので、その辺の人にゾンバ行きのバスがどこにあるのか聞けば教えてくれます。

※中~長距離ミニバス(コースター)の注意点です

中~長距離のミニバスも乗客がいっぱいになった時点で出発となります。
逆に言うと、満席にならなければ、または満席に近い状態にならなければ出発しません。

中~長距離のバスの乗車率は基本的に朝~昼前がピークですので、朝が早ければ早いほど出発が早くなり、時間が昼に近づいていくと出発が遅くなり、乗客が集まらないと最悪出発しないということもあり得ます。
私は中距離以上のミニバスやコースターに乗る時は、朝6時くらいを目安に乗るようにしていました。

リロングウェ-ゾンバ間だとそれほど需要が少ないとは思いませんが、人気の路線というわけではないので、朝遅くに乗り込むと、出発するのに2~3時間待つことになったり、その便がキャンセルになる可能性もあるので注意が必要です。

あと、コースターではあまりないと思いますが、ミニバスだと目的地に近づくとバスの乗り換えを求められることがあります。
ミニバスの乗車率から考えると、他のミニバスに乗り換えてもらって目的地に乗客を送るというのは、ミニバス側から論理では効率的なので理解はできます。
ただ、乗客からすると乗り換えの面倒さや、乗り換えた先のミニバスが更に客待ちをすることもあるので、乗客のメリットは無いんですよね。

このことから、ミニバスだと時間が想定以上にかかってしまうことがありますので注意です。
(乗り換えが発生しても、元のミニバスが次のミニバスに運賃を払っているので、乗客が追加料金を払うことはありません)

ゾンバへブランタイヤ経由で大型バスとミニバス(シェアタクシー)で行く場合

大型バスで快適にブランタイヤまで行ってから、ブランタイヤからゾンバへ行くこともできます。
車を手配したり、自分で運転しない場合は、このルートが一番安全で時間も読めて安心だと思います。

リロングウェ→ブランタイヤ→ゾンバ

時間としては、リロングウェからブランタイヤまでは4時間~4時間半で、ブランタイヤからゾンバまでは1時間ほどです。
朝一の大型バスに乗れば、ブランタイヤで昼ごはんを食べても夕方前には余裕でゾンバに入れます。

ブランタイヤまでの行き方はこちらの記事を参考にしてください。

都市間を走る大型バス(ビッグバス)やコースターバスについてはこちらを参考にどうぞ。

ブランタイヤに着いたら、リンビまで行ってゾンバ行きのミニバスかシェアタクシーに乗ります
2021年6月時点で料金はMK2,500(約343円)ほどです。
※コロナ規制の影響で交通機関の料金は改正されることがありますので気を付けてください。

リンビ→ゾンバのバスとシェアタクシー乗り場の場所

ブランタイヤのタウンにあるミバワ、またはハイウェイ沿いからミニバスに乗って、リンビへ向かいます。
ハードウェア」の停留所が、ゾンバ行きのミニバス乗り場に一番近いと思います。

ちなみに私は事故リスクを回避するために自分で運転することはあまりありません。
運転手に運転をお願いするか、遠出や宿泊がある時はタクシーを手配しています。

ゾンバに行ったらぜひ楽しんでもらたいので、私の限られた経験と知識ではりますが、ゾンバのお勧めスポットを紹介したいと思います。

アフリカ、マラウイの「ゾンバ(Zomba)」のお勧めスポット!

ゾンバの象徴「ゾンバプラトー」

ゾンバは以前はマラウイの首都であり、今は観光地にもなっています。
ゴルフ場もあって、こちらも人気のようですね。
いくつもの観光地はありますが、その中からいくつか紹介したいと思います。

ゾンバの観光スポット「King’s African Rifles」

まずはこちら、「King’s African Rifles」の記念碑です。

King’s African Rifles

この記念塔はゾンバの南部、M3道路沿いにあるので、南からゾンバに入る際に左手に発見することができます。
「King’s African Rifles」とはイギリス統治下時代に、当時の東アフリカ諸地域で組織された連合軍隊の名称になります。

マラウイ国防軍(Malawi Defence Force)の前身となる組織になります。
過去二回の世界対戦にも参戦しています。
ちなみに、マラウイ人兵士が東南アジアで日本軍と戦った記録もあるそうですよ。

ゾンバの観光スポット「マラウイ国防軍博物館」

マラウイ軍の使用していた装甲車

次も軍隊繋がりでマラウイ国防軍の記念館です。
私の個人的な趣向もあるのですが、もし興味があればこちらを見学してみて欲しいです。

正確な場所を忘れてしまったのですが(すいません汗)、タウンからプラトーに登っていく手前にあります。
ゾンバプラトーのふもとあたりですね。

もしかすると名称が「Malawi Defence Force」では無く、国防軍の旧名が使われていたかもしれませんが、それっぽい名称の看板が出ているのですぐわかると思います。

ゾンバの観光スポット「Chancellor College」

Chancellor Collegeのキャンパス

ゾンバには国内で最も大きな大学の一つであるChancellor Collegeがあります。
通称「ちゃんこ」(CHANCO)です

タウンのバスステージから徒歩でも行けなくはないです(30分くらい)が、自転車か車のタクシーを使うのが楽で良いと思います。

色々な学部があるので、敷地もかなり広く建物も立派です。
私の友人でもこの大学で学位を取っている人は結構いますね。

マラウイ南部の教員がセカンダリーの教員資格のための学位を取るのに人気の大学です。

ゾンバの観光スポット「Casa Rossa」

Casa Rossa

観光地ではないんですが、Casa Rossaは私の知人からよく名前が出るお店です。
レストランとしてもロッジとしても人気があると思います。

イタリア料理中心だったと思いますが、かなりおいしかったです。

タウンからなバイクか車のタクシーに乗って行くのがベストだと思います。
有名なお店なので、運転手に言えばすぐわかるはずです。

ゾンバの観光スポット「ゾンバプラトー」

やはりゾンバと言えば「ゾンバプラトー(Zomba Plateau)」ですね。
シンボリックなゾンバにある山です。

山のような感じではりますが、山頂は高原のようになっていて、ロッジ、レストラン、ダムなどもあり、トレッキングも人気です。

ゾンバプラトーにある観光地二か所を紹介します。

ゾンバプラトーの観光スポット「クチャウェ・ホテル」

泣く子も黙る有名ラグジュアリーホテルであるサンバードがここにホテルを構えています。
クチャウェ・ホテル(Ku Chawe Hotel)」です。

立派で歴史を感じる風貌に、素晴らしい景色が楽しめます。

ホテル近くにはお土産ものが変えるマーケットもあります。
値段は結構ふっかけられるので気を付けてください笑

クチャウェからの景色
クチャウェからの景色

食事・ロケーション・設備・サービスどれも文句無く国内トップクラスです。
ゾンバ・プラトーを楽しめるツアーも用意されています。
乗馬で散策できるツアーはお勧めです。

ツアーのチラシ

当然ながら料金もそれなりにします。
一泊10,000円近くします。

タウンからタクシーに乗るのをお勧めします。
ホテルまでのミニバスなどは走っていません。

ゾンバプラトーの観光スポット「ムルングジ・ダム」

5:44あたりでMulunguzi Damが出てきます。

ムルングジ・ダム(Mulungzi Dam)はゾンバ・プラトーにあるダムです。
500マラウイクワチャ紙幣に描かれている大きなダムですね。

ムルングジ・ダムは水をコントロールするために建設されたダムになるので、発電には使用されていませんが、水量のコントロールや衛生管理などで大きな役割を担っています。

クワチェホテルに行く途中でダム湖の横を通りますので、クワチェに行く際にはぜひ寄ってみてください。

【おまけ】ゾンバの観光スポット「チレマ・ツリー(Chilema Tree)」

チレマ・ツリー

ちょっとゾンバから外れるのですが、ゾンバから北に少しいったところにチレマ・ツリー(Chilema Tree)というのがあります。
不思議な木がウニョウニョ生えています。

ちょっと変わった雰囲気が味わえますので、もし時間に余裕があったら訪れてみてください。

ゾンバからはリウォンデ・マンゴチ方面行きのミニバスに乗れば行けます。
タクシーだと往復でMK7,000~8,000(約960~1,100円)くらいかかるかもしれませんね。

ちょっと動画が長いのですが、こちらの映像でゾンバの雰囲気がわかります

まとめ

Casa Rossaからの眺め

マラウイの旧首都であるゾンバは、歴史的な建造物から自然あふれる観光地おいしいレストランと色々な魅力のあるマラウイ第4の都市になります。

都市部ならではの問題も抱えつつも、観光地として人々の集まる場所として経済的にも発展し続けています。
人口も増え続けていることから、住環境も年々良くなってきています

商業都市であるブランタイヤ、国立公園のあるリウォンデの間に位置して、交通の便も良い行きやすい場所だと思います。

もしマラウイに来た際には、ちょっと特殊な歴史を持った観光地ゾンバで、一味変わったマラウイを感じてみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました