アフリカ、マラウイのブランタイヤには「マラウイ博物館(Museum of Malawi)」があります。
マラウイの歴史が学べる数少ない施設のうちの一つです。
「マラウイ博物館」について書いてみたいと思います。
私のマラウイ生活で得た個人的な経験ベースでお伝えします。
アフリカ、マラウイのブランタイヤにある「マラウイ博物館」とは?
「マラウイ博物館」はマラウイ第2の都市ブランタイヤにある、マラウイの歴史についての展示を行っている博物館になります。
チチリ(Chichiri)という地名の場所にあるので、チチリ・ミュージアム(Chichiri Museum)とも呼ばれています。
「マラウイ博物館」という名前なのですが、残念ながら先進国から来ている私たちが想像する立派な博物館ではありません。マラウイですからね。
熱海や伊豆にある個人運営の博物館レベルだと思ってもらえると、がっかりしなくて済むような気がします。
教室二つ分くらいの面積でしょうか、私は少々期待して訪れたのでその小ささに驚きました。
入場料はMK500(約70円<2020年8月レート>)です。
政府の補助も入っているはずなのでかなりリーズナブルな入場料だと思います。
特に外国人料金や観光料金などもありません。
低価格というのもあってか、学校などの学習見学にも利用されています。
この博物館で子供向けのイベントをやったりしているのも何度か見たことがあるので、教育への貢献はかなりしているように見えます。
博物館の中の展示で私がとても驚いたものがありました。
「原爆」についての展示です。
「マラウイ博物館」には原爆投下についての展示がある
私がマラウイの高校の先生と話した時に驚いたことの一つに、「日本は第二次世界大戦で原爆を落とされて負けたんだよね?」と言われたことです。
「広島」と「長崎」という地名も知っていました。
マラウイの高校で使用される歴史の教科書を見せてもらったところ、しっかりと日本への原爆投下について書かれていました。
マラウイの歴史上、国内紛争で大きなものはなく、対外戦争もモザンビークとの国境沿いでの短期的な衝突を除くと、大きな戦争というのは経験していません。
それでも学校教育の中では「平和」についての教育がしっかりされており、独立前にはイギリス軍の一員としてアジアへ数百名のマラウイ人が派兵されたこともあって、戦争についての内容は教科書にしっかり載っています。
紛争をリアルに経験していないだけに、「平和」にいての教育意識を高くしているのかもしれません。
マラウイと日本の関係については別記事で書きたいと思っています。
そんな日本人にもゆかりのある展示のあるマラウイ博物館にはどのように行けばよいのでしょうか?
アフリカ、マラウイのブランタイヤにある「マラウイ博物館」はどうやって行く?
マラウイ第二の商業都市「ブランタイヤ」にあります。
ブランタイヤへの行き方についてはこちらの記事を読んでみてください。
ブランタイヤはマラウイ南部にあります。
最寄りの空港はチレカ国際空港(Chileka International Airport)で、マラウイ博物館へは空港から車で30分ほどで行けます。
朝夕は渋滞がひどいので気を付けてください。
ブランタイヤの中心街「タウン」からミニバスに乗っていくこともできます。
「ミバワ(Mibawa)」のバスステージから「リンビ(Limbe)」行きに乗るか、「クリストウィック(Kristwick)」から「リンビ(Limbe)」行きに乗ります。
ミニバスの乗り方についてはこちらの記事を参考にどうぞ。
ちなみに「ミバワ(Mibawa)」からの路線はミバワが始発で、「クリストウィック(Kristwick)」に来るミニバスはチリンバやディランデなどチレカ・ロードの北の方から来る路線のミニバスになります。
ミバワ⇔リンビ間のバスは比較的利用者が多くてすぐ乗客がいっぱいになるので、それほど出発まで待たないと思います。
そして、降りる場所は「ショップライト(Shoprite)」か「チチリ(Chichiri)」になります。
どちらかと言うとチチリの方が近くて、チチリからショップライト方面にかけて坂になっているので、チチリから歩いた方が楽だとは思います。
ショップライト近辺で買い物をしてからマラウイ博物館に行きたいというのでなければ、チチリで降りることをお勧めします。
ミニバスを降りたら徒歩10分ほどで行けます。
マラウイ博物館の正門はハイウェイ(M2)側には無いのですが、小さな門があってそこからハイウェイ側からも入れます。
小さくて見落としそうなのと、ハイウェイ側から博物館を見るとあまり博物館ぽくないのでわかりにくいです。看板などは出ていません。
車で来る場合は、駐車できるスペースがあるので敷地内に停めておくことは問題なくできます。
マラウイ博物館を訪れた後に、ついでに近場を散歩してみるのも良いと思います。
チチリには色々なものがありますので、ちょっと面白そうな場所を紹介したいと思います。
アフリカ、マラウイのブランタイヤにある「マラウイ博物館」の周りには何がある?
マラウイ博物館のある場所は「チチリ」と呼ばれる場所になります。
ブランタイヤでも発展しているエリアの一つです。
このあたりには博物館以外にも色々なものがありますで、少し紹介したいと思います。
チチリ・ショッピングセンター(Chichiri Shopping Centre)
ショップライトやGAMEが入っているショッピングモールです。
この二店舗以外にもフードコートや薬屋、携帯屋、写真屋、歯医者、文房具屋など色々なお店が集まっています。
郵便の私書箱も設置されている場所です。
ショップライトについてはこちらの記事を読んでみてください。
ブランタイヤ市役所
ブランタイヤ市役所(Blantyre City Councile)がマラウイ博物館の隣にあります。
結構大きな建物で、敷地内の芝生も毎日手入れしているらしくいつもきれいにされていますね。
マラウイ独立記念塔
マラウイの独立を記念した独立記念塔がハイウェイに掛けられています。
独立記念日にはここで花火が上げられるそうです。
ゴールデンピーコックホテル
中国のSogecoa系列のゴールデンピーコックホテルがあります。
2020年5月にオープンしたので、たぶん今ブランタイヤで一番新しい高級ホテルになると思います。
夜になるとピカピカのネオンがまぶしいです。
カムズスタジアム
収容人数が国内で2番目のスタジアム「カムズスタジアム(Kamuzu Stadium)」があります。
かなり老朽化してきており、近いうちに近隣に新しいスタジアムを作る計画が進んでいます。
【おまけ】MCPのブランタイヤオフィス
現在、与党となったMCPのブランタイヤオフィスがマラウイ博物館の東隣にあります。
前回の再選挙に向けたいざこざで放火されましたので、今も機能しているのかわからないのですが、まだ建物はあるはずです。
私は2019年に全焼した後に見に行ったことがあるのですが、中は丸焼けで人はいませんでした…。
マラウイの政治に興味のある方は是非訪れてみてください。
まとめ
ブランタイヤにある「マラウイ博物館」は、大きな施設ではありませんが、マラウイの歴史と部族について勉強ができる場所です。
入場料はMK500と安いですし、マラウイ博物館のあるチチリには色々なものがありますので観光にも良いと思います。
ブランタイヤを訪れた際には、チチリ近辺を訪れることはあるのではないかと思いますので、その時にはマラウイ博物館の見学を是非検討してみてください。
そしてマラウイの歴史に触れると、マラウイでの過ごし方が少し変わるかもしれません。
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